サッカーの日本人選手が欧米やヨーロッパで活躍する姿を見られるのは、ファンとしては嬉しい限りです。しかし巷では、Jリーグ出身の日本人選手は、ヨーロッパで成功しづらいとも言われています。
まずそもそもの大前提として、サッカーが上手ければプロになれるというわけではありません。現在は幼少期からプロを目指す子供が増えており、一般的となっています。そのため、技術的な面で言えば、昔とは比べ物にならないくらいレベルアップしています。
ヨーロッパで成功するためにはその様な技術面の高さと適応力、そして協調性が必要とされます。ここで重要なポイントは、日本で考えられる協調性と海外の各国で求められる協調性には違いがあるということです。チームメイトや監督、コーチやサポートスタッフ、サポーターなど多くの人と関わるスポーツだからこそ人間関係が重要となってきます。
日本人選手にとっては大きな言葉の壁という問題があります。しかし、海外の感覚としては語学力はあって当たり前という感じのため、問題にすらカウントされないのが現状です。加えて、生活環境や治安なども非常に重要で日々のストレスをできる限り少なくし、最高のパフォーマンスをすることが大切です。
日本の選手育成の現状は、Jリーグがなかった時代に比べ技術面では発展していますが、それ以外の部分は重要視されていない様に思えます。言い換えるならば圧倒的な準備不足です。幼少期から海外でのプレーを目指すならば、語学や政治、地理なども合わせて学んでおくことで将来の心理的負担が減り、サッカーに集中することができます。
また、海外で活躍するためのマインドを学んでおくことも有効です。日本のサッカー界全体がこの様な視点を持てれば、日本人選手の市場価値は今より確実に上がっていくでしょう。